私が起業家時代に投資家を尋ねた話(その後の縁編)

昔、私が脱サラして起業した時に、ある上場企業の社長へ、事業提携の話をしに行ったことがありました。投資者を募集されている起業家との面談で、少しお話にあがり、あなたのお役にも立つかもしれないと思いましたので記事にしています。

記事は「アポイント」、「プレゼン当日」、「投資に向けた活動」、「500万円出資の行方」、「その後の縁」と、全5回に分けて書いています。今日は、最終話の「その後の縁」です。

エンジェル投資家から出資を受け、資金だけでなく人脈から販路まで、あらゆるものを提供してもらえるチャンスを、残念ながら無くしてしまったという私の話は、もう前回までの話で、包み隠さずお話しましたね。

今日は、その後の縁についてお話します。N社との話は、「自分でコミットした内容を守れなかった事」で、白紙の戻ってしまいました。しかし、それから後、私がこの事業を譲渡するまでの数年間、N社とは幾度と無く会うことになったのです。

あるときは競合会社として、同じお客さんにプレゼンをしたことにありますし、あるときは、N社から逆に協業の提案が持ち込まれることもありました。そして何度も、あの出資を断られたT社長にもお会いし、T社長を交えた会議にも出席しました。

今回は前回とは違い、「出資」の話はなく、完全に「協業」としての話合いです。話し合っては流れ、また、しばらくすると、また別の角度から提案されて話し合うというような事が、数年間に渡り繰り返されました。


結果、私が事業を行っている間に、この「協業」が実現することはありませんでしたが、この数年間の話し合いのおかげで、「どのような業界の、どのような会社が、私が行っている事業を必要としているか」というヒントを得ることが出来たのです。

そのヒントを基に、その後、私が事業を譲渡した会社は、ある大手上場会社との提携を実現させたそうです。このように、一旦は切れたように見えた「縁」でも繋がり続け、益をもたらしてくれることもあるのです。

この経験から私は、「一度、切れたように見える縁でも、また繋がることがあり、実は、2度目以降の縁によって、物事が大きく変わることもある。だから縁は大事にしよう」と学ぶことになりました。

あなたも、一度つながった縁が、切れてしまったからと言って、「ああ、もう会うこともないだろうから、適当にしておこう」と思うのではなく、「今は切れたけど、またどこかで繋がるかもしれない」と思う気持ちで、縁を大切にしておかれることをお勧めします。

さあ、全5回に渡って、私の経験談を書いてみました。振り返って書くことで、改めて自分でも復習できましたし、あなたのお役にも立てれば嬉しく思います。起業家としての、あなたの成功を心よりお祈りしています。


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