ビジネスが失敗したら出資してもらったお金は返さないといけない?
私たちエンジェルは、絶えず新しいビジネスを探しています。そして、毎日のように、出資してくれる人を探している起業家と面談しています。そして、その中でこれぞというビジネスを見つけると、投資をします。
では、この投資してもらったビジネスが、成功すればいいのですが、もし失敗に終わってしまったら、どうなるのでしょうか?起業家は、出資してもらった金額を、投資家へ返さないといけないのでしょうか?もしかして、高い利息も含めて取られたりしませんか?
投資家に聞いてみたいけど「あなた、失敗するつもりでやってるんですか!!」とか言われて、怒られたら嫌だから聞けないし、どうなんだろうと思って、出資してくれる人を探すことを躊躇(ちゅうちょ)したりしているかもしれません。
安心してください。答えは、「出資金は、起業家がビジネスが失敗しても1円も返す必要が無いお金」です。その出資金の額に、上限はありません。1,000万円でも、1億円でも、ビジネスが失敗したときに、起業家は投資家に、出資金を返済する義務はないのです。
ですから、私たちエンジェルは、とても真剣にビジネスを調べます。そうしないと、失敗したときの金銭的リスクがあるからです。
ただこの「返さなくていい」というのは、「基本的には」と言う話です。
もし、投資家が、言葉では「出資します、返さなくていいです」と言っていても、契約書には「失敗したら返してください」と書かれていて、起業家のあなたが、この契約書に押印していたら、どうでしょうか。この契約書に、連帯保証人が付いていたら、どうでしょうか。
残念ながら、その場合は、契約書に基づいて返す必要が出てきます。口頭での約束でも、契約は成立するのですが、証拠になりませんので、やはり紙の契約書が優先されてしまいます。そうならないためにも、出資してもらう際には、契約書にも十分注意を払いましょう。中には、契約書の中に、難しい言葉を並べて、返済義務があることを、判りづらく隠している契約書を、出す投資家もいるかもしれません。
しかし、契約ごとは「騙した騙された」ではすみません。裁判で「こんな契約詐欺だ」と訴えても、あなたがその契約書に判子を押してしまっていたら、「あなたが読んで、確認して、同意したんでしょう?脅されて判子を押さされた訳ではないでしょ」と言われて、あなたが負けます。
ですから、(相手を疑ってと言う意味ではなく)自分でしっかりと確認し、きっちりと出資の契約であるかを確認してくださいね。ちなみに、普段、私がエンジェルとして出資する契約は、完全な出資の契約ですので、返す義務はないお金を出資しています。この記事で、あなたの不安が晴れ、安心して出資してくれる人を探して頂きたいと思います。がんばってくださいね!