投資を受けてしまうと、事業がうまくいき軌道に乗り出したら、投資家にたくさん持っていかれてしまう。

でも融資(お金を借りる)なら、事業がうまくいっても、あらかじめ決めておいた利息を払うだけでいいから、お金がたくさん残る。

だから「投資じゃなくて融資でお金を出して欲しい」と考える。なるほど、そりゃそうだ。考え方としては間違ってない。

利益が出た時のことを考えると、投資より融資、融資より自分の貯金となるのは当然。だから「貸してくれさえしたらいい」と言う。

でも、この考え方が見えた時点で、起業家ならその起業プランは成功しないし、起業家自身の器もたかだか知れていると思う。

なぜなら、「自己中心的な考え方しかできていない」から。「自分が得する」「自分がして欲しい」「自分が楽しい」。

そんなことは、投資家も融資家(銀行など)もお客もみんな、はっきり言ってどうでもいい。あなたが得することやして欲しい事、あなたが楽しいことを満たしてあげることに興味はない。


みんなそれぞれ「自分が満足したい」からお金を使う。あなたは逆に、「その自己満足した人たちを、どのように満足させてお金を使ってもらえるか」を考えなければいけない。

そうでないと、虎の子の現金を、わざわざリスクにさらす必要さえない。それに気付ける人と気付けない人で、結果は大きく変わってくる。

あなたはどちらだろうか。

さて最初の設問に戻ると、投資家として、融資ではなく投資をしたい理由だが、それは明白。期待できる利益が違う。

特にエンジェル投資の場合、投資したお金がゼロになるリスクが限りなく高い。それなのに、たかだか知れている利息、利息制限法の範囲でのお返しをもらったところで、全体の現金はどんどん減っていくのは目に見えている。

投資だからこそ、失敗したらゼロになる代わりに、成功したら何十倍にもなるというお返しを待つことができるのだ。起業案の段階でも最低でも利回り40%は目指したいし、できれば初年度回収の利回り100%を目指して欲しい。

これを「持っていかれてしまう」と考えてしまうなら、もう投資家と組むのはやめたほうがいい。お互いにすぐ仲違いしてしまう。

ここまで読んだあなたは、どう感じただろう。意外と小さな資金で自己資金のみで始めるスモールビジネスも、悪くないですよ。


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