成功本を読んでいる起業家が失敗する理由

どんなことでも、人のやり方を真似るのではなく、自分に合ったやり方を模索したり、見つけたりするほうが長続きするのは言うまでもありません。人はそれぞれ性格があり、得手不得手があるものだからです。そしてこれは、起業においても、もちろん例外ではありません。

本屋に行くと、読んでも読んでも毎月新しい成功本が積まれています。しかし、それ程多くある成功本ですが、それぞれの成功本はそれぞれの過程が違うため、それぞれが唯一無二で「全く同じ手順の成功」はありません。あなたはそれに気付いていたでしょうか。

ここで誤解を恐れずに言ってしまえば、つまり、あなたが起業家として成功するためには、あのIT社長の成功本でも、経営の神様と言われた彼の成功本でも、世界の大富豪の哲学書を真似しているだけでは、何の意味もないのです。あなたのその行動は、成功にに続く道ではないと言っても過言ではないでしょう。

それは何故でしょうか。なぜそこまで言い切れるのでしょうか。それは、冒頭でも言ったように「人はそれぞれ性格があり、得手不得手があるものだから」です。つまり、自分と違う性格があり、自分と違う価値観を持つ経営者が成功したからといって、あなたにもそれが当てはまるとは言えないのです。少し例を挙げてみましょうか。

例えばわたし。わたしは、営業活動がとても嫌いです(笑)。なぜなら断られると、とてもへこむからです(本当にベコベコにへこみます)。昔、家業である大工をしていて、仕事が減ったとき、試しに一軒一軒、営業で回ってみたことがありますが、散々の結果でした。


そんなわたしの性格ですから、起業するときには「絶対営業しなくてもいい方法」を取ります。例えば特許を取って、プレスリリースしてメディアを使ってみたり、念入りにSEOをかけてウェブサイトを作ったり、営業が得意な人や会社と提携して、営業はお願いしたりしていました。

しかしわたしが出資している会社には、「営業は対面でも電話でも全然平気!一切、へこたれません!」という社長もいます。この社長は、わたしのように戦略的に集客するより、ある程度のリストを集めたら、ガンガンと電話で営業をかけたり、会いに行ったりして売上を伸ばしています。

日本の教育は、「不得手は捨てて、得意を伸ばそう」ではなく、「不得手を克服しよう」という感じが強いので、どうしても「苦手でも頑張らないと!」と思いがちです。しかしビジネスにおいては、不得手な方法にお金を時間をかけるのは得策とは言えません。

自分が、「この分野は得意!人の数倍上手くできる!」というジャンルがあるなら、不得手な部分はバッサリ捨ててしまえばいいのです。そして、得意なことは得意な人や会社にお願いするのも「手」です。さて、あなたは、自分の得手不得手が判っていますか。

他の人の成功体験を知り、大きな考え方や思想を知るのはいいかもしれませんが、あまり枝葉まで知り、真似ようとするのは逆効果になることもあります。あなたには、あなただけに合った方法が必ずあるのです。そして、その方法が見つかり市場に受け入れられたとき、あなたはあなただけの成功を手にすることができるのです。是非、頑張ってくださいね!


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