お金が余っているために親切でお金をくれる人

いまだに「エンジェル投資」というと、「お金が余っているために親切でお金をくれる人」というイメージを持っている人が多いことに驚かされます。これだと、よくある迷惑メールの「1000万円もらってください」という釣り文句と変わりませんね(笑)。

まず冒頭からはっきりさせておきたいのは、エンジェル投資家は、起業家にお金を提供しますが、そのお金を「なんの見返りもなく提供しているのではない」ということです。そのため、これは助成金や寄付のように、「もらえるお金」と思ってはいけません。

エンジェル投資は、「投資」と付いている以上、「お金を出すことで、出したお金以上の利益を目的としている」ということを忘れてはいけません。ただ、その投資の対象が、よく聞く「投資法」と違うだけなのです。少し例を挙げてみてみましょう。

例えば、不動産を買って、その不動産を転売したり、人に貸したりして、買った時のお金以上の利益を目的としている投資家は、「不動産投資家」といいます。不動産を買うのは、何も「お金持ちに見せたい」とか「沢山の家を持ちたい」という所有欲ではなく、利殖活動の一つというわけです。


また、為替を買って、相場が買った値段より上がったときに売ったり、為替利息を得ることで、為替を買ったお金以上の利益を目的としている投資家は、「為替(FX)投資家」といいます。これが「為替」ではなく、上場されている「株式」の場合は、「株式投資家」となるのです。

では「エンジェル投資家」の場合は、何を買っているのでしょうか。実はそれは「株式投資家」と同じ「株式」なのです。但し、株式投資家が、主に上場している会社の株を買うのに対し、エンジェル投資家は、非上場で、しかも起業したて(または起業前)の会社の株を買うのです。

その分、失敗するリスクも高いのですが、「応援したい」という気持ちや「成長したときの利益が大きい」という理由で、あえてリスクを取り、創業間もない(または、まだ創業していない)会社の株を買うという投資を行っている投資家が、エンジェル投資家というわけです。

どうですか。エンジェル投資家が、「タダでお金を配っている怪しい人ではない」というのが理解できましたか?逆に考えれば、エンジェル投資家を巻き込んで(出資してもらって)事業を行おうと思えば、ある程度、利益が見込める事業でないと、(このあたりは、それぞれの投資家の考え方によるのでなんとも言えませんが)投資家の食指が動きにくいかもしれませんね。

あなたのビジネスには投資家が必要ですか?必要なのであれば、投資家の食指が動くビジネスかどうか、自らのプランを一度見直してみられることをおすすめします。頑張ってくださいね!


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