起業家のあなたに知っておいてほしい2つの失敗

さきほど、誤ってiPadを地上1mの高さから、画面を下にした状態で落としてしまいました。充電ケーブルを外すために、一旦持ち上げたのが失敗の元です。下に置いたままケーブルから外していれば、このような失敗を防ぐことができたでしょう。

とは言え人間は、みな失敗する生き物です。そしてそれは、起業や開業、新規事業を始める場合でも例外はありません。ここで勘違いされやすいので、あなたに知っておいて欲しいことがあります。それは「失敗には2種類ある」ということです。

まず一つ目の失敗は、「仕方のない失敗」です。例えば物を販売しようとする場合なら、顧客層と需要は確かにあったものの、顧客を獲得する広告費が予想以上に必要であることが判ったような場合です。

このようなケースは、ある意味失敗といえますが、少しずつ修正を繰り返しながら広告を続けることで、ある時点で採算ベースに乗るのは難しくないでしょう。このように「考え抜いたけども、最後は顧客に問うしかないもの」については、失敗といえども仕方がないものだとわたしは考えます。

次に2つ目の失敗です。


これは、先程のわたしのiPad落下と同様、「避けることができた失敗」です。先の例と合わせ物販の場合で考えると、広告費をかけて販売に踏み切ったものの、そもそも対象とする顧客に需要がなかったことによる失敗です。

このケースでは(絶対とは言えませんが)、対象とする顧客の調査や、需要の有無を事前に調査することをしていれば、失敗することを避けることができたかもしれません。このように「すべきことをしなかった故の失敗」については、(わたしのiPad落下と同様)避けようと思えば避けられる失敗です。

さて起業家として、「してもいい失敗」はどちらでしょうか。それはもちろん、前者の「仕方のない失敗」です。逆に、この失敗さえ避けようとすると、今度は臆病になりすぎて、起業や開業をすることさえ、できなくなるでしょう。

そしてもちろん、このような「正しい失敗」については、あなたの顧客や、あなたに出資する個人投資家やエンジェル投資家も、許容し見守ってくれるはずです。これを誤解し、「最初は皆、失敗するものだから、許すのは当然」と言っていると、周りには誰もいなくなってしまいます。

あなたがこれから起業しようとしている起業家予備軍や、起業したての経営者であるなら、ここを間違わないようにして、「正しい失敗」を積み重ねるようにしてください。それは、あなたの経験となり、いずれ知恵に変わっていくことでしょう。

え?冒頭でお話した、わたしのiPadがどうなったかですって?それについては、また別の機会にでもお話しましょう。


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