面倒くさいヤツが起業家に向いている理由

最近、投資面談をさせて頂いた、ある起業家の方が書かれているブログを見ていると、共感できることが書かれていました。これは起業にも共通すると思いますので、ここでシェアしますね。

この起業家の方は、あるスポーツのコーチをしているときに、教えている子供から「ほかの子がガムを噛みながらプレーしているから注意して欲しい」と言われたそうです。このような時、多くの人はガムを噛みながらプレーしている子供に注意してしまいがちです。しかし彼は、注意して欲しいと言ってきた子供に「なぜガムを食べながらプレーしてはいけないの?」かと聞き返したそうです。

もちろん、けんか腰ではありませんよ。これは「きちんと理由を考える大人になって欲しい」というのが理由です。わたしも個人的には、この考え方に賛成です。親は子供に「これはダメ」といいますが、改めて「何故ダメなの?」と理詰めに聞いていくと、答えがないことも少なくありません。

例えばご飯を食べるときに、テーブルに肘をついてはいけないと教わります。でもこれは、何故ダメなのでしょうか。寝転がって食べるのはどうですか?何故ダメなのでしょうか?ではわたしが、「毎日肘をついてご飯を食べたら、その家庭には1日1万円の手当を支給します」と言っても、あなたは本当に「ダメ」といいますか?

これは少し極端な例かもしれません。しかし、このように一般にタブーとされていることに「どうしてだろう」「なぜだろう」と疑問を呈すことから、新しいアイデアは生まれていき、それがビジネスチャンスとなるのです。仮にそのタブーや「ダメ」が、誰かの都合によって作られているだけの場合(例えば、誰かの既得権益を守るためなど)、そのタブーを崩すことで大きな利益を得ることができるのです。


しかし、こうしたヒントを得ても多くの人は「ダメなものはダメ」とか「常識だから」と言って考えようとしません。だからこそ、考え抜いた人には利益があるのです。本当にダメなのかどうかを知るのに効果的な質問は、先ほどの質問、つまり「それをしてお金がもらえると言われても、あなたはダメと言いますか?」という質問をすると判ります。

この思考パターンが定着すると、たくさんの面白いアイデアが出て来るようになります。そのため、あなたが起業家を目指しているなら、ぜひこの思考パターンを取り入れてみてください。ただし、この考え方も、多少のデメリットがあります。それは家族や友人、彼女や彼氏に「面倒くさいヤツ」と思われる可能性が高いことです。

あなたが「それでもいい」と言えるのであれば、ぜひ子供の頃からタブーとされてきたものを、ひとつひとつ書き出して、それぞれそれが(例え大金を積まれても)ダメと言える理由を考えてみてください。それができたら次は、あなたの周りでタブーとされているものについて、同じようにダメな理由を考えてみるのです。

きっといくつか、面白い起業アイデアが出てくることでしょう。もちろん起業はアイデアだけでは成功しませんが、こうして頭を柔軟にしておくことは、決して損にはなりません。よければあなたも(「面倒くさいやつ」になってしまうことを承知で)試してみてくださいね。


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