出資する時は、人間を見ますか?事業性を見ますか?

起業プランが、とても面白く、事業として将来性もある。そして、リターンに対してのリスクが、あり得ないほどに低い。例えるなら、1万円のリスクで、500万円を取りに行く位に、低リスクの起業プラン。

このような案件が出れば、もちろん是非、投資させて欲しいと思います。多少、投資契約において、自分の出資条件が悪くても、あまり気にすること無く、喜んで飲むかもしれません。

しかし、この出資をさせて頂く起業家が、あまり人間として尊敬できない方であった場合はどうでしょう。それでも、利益があると思うなら、投資家としては出資すべきでしょう。

特にベンチャーキャピタルのように、運用するために資金を集めているファンドは、その起業家に、余程の人格的な欠陥がない限り、出資するのかもしれません(私はベンチャーキャピタルに在籍したことがないので、実際の基準は知りません)。

ところが、私達エンジェルは、誰のお金を預かっている訳でもありません。自己資金での投資ですから、「年にどれだけの運用実績を上げなければならない」というノルマも、当然ありません。


ですから、投資予定先の起業プラン(事業プラン)がどれだけ良いからと言っても、絶対に投資しなければならないという理由が、特にありません。そのため、私は、どれだけ事業プランが良くて、喉から手が出るほど魅力的でも、人間的に尊敬できない起業家の方には、出資しないこともあります。

「人間的に尊敬」といっても、何も難しいことはありません。どちかというと「ビジネスをやっていく上で、最低限必要なものを持っておられるかどうか」という程度です。ですから、起業家のあなたが「僕は、学歴がないから」とか「私は、礼儀作法を習ったことがないから」という理由で、諦める必要はありません。

以上の理由から、私は、「出資する時は、人間を見ますか?事業性を見ますか?」と聞かれれば、「どちらかと言うと、人間性を重視します」と答えます。しかし、エンジェル投資は、慈善事業ではありませんので、もちろん、事業性が低いと判断した場合は、出資を見送るのは言うまでもありません。

出資させて頂くかどうかは、縁がつなげばこそだと私は思っています。ですから、私はあまり、「どうしたら良い起業家を見つけて、出資させてもらえるか」と、考え過ぎないようにしています。

起業家のあなたも、同じではないでしょうか。「どうしたら出資をしてもらえるか」と考えなくても、縁がつなげば、あなたにピッタリの投資家と、出会えると私は思います。縁がつなげば、いつかあなたの起業プランへ、私が出資させて頂けるかもしれませんね。


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