資本金100万円で起業するリスクなど、アドバイスをお願いします
あなたが、会社を起業し資本金１００万円の企業を作る場合、どれほどのリスクがあるでしょうか。ただ単に「リスク」と言っても、何に対するリスクかが判りませんので、ここでは「金銭的なリスク」としておきますね。ですから言い直せば、「あなたが資本金１００万で起業した場合の、金銭的なリスクはどれくらいあるでしょうか？」となります。
答えは「あなたが設立した会社の、資本金の額がリクスの最大額」です。ですから、資本金１００万円なら、リスクの最大額は１００万円だと言うことになります。何故なら株式会社というのは、「出資した人が、出資した額以上の責任を負わないで良い仕組み」になっているからです。ですから、あなたが１００万円を出資して起業した場合は、その出資した１００万円のみの金銭リクスを負う事になるのです。
これは、もしあなたが出資者ではなく、私が出資したのであっても同じです。誰か出資したかは、関係ありません。もし私が、あなたの会社に出資した場合も（実際は私はエンジェル投資家として、他の会社に出資をしていますが）、私が負うリスクは、最大でも「もし失敗したら自分が出資した１００万円が無くなる」というだけなのです。
よく映画やドラマを見ていると、「起業して失敗したら、何もかも無くなって、借金地獄になる」というイメージを持っておられる方も多いですが、実際には、このように金銭的なリスクは、出資者がそれぞれ出資した資本金の範囲に限定されているのです。
では、絶対に出資金以上のリスクを負わないでいいのかというと、それではありません。この「出資金の範囲の損で収まる」というのは、あくまで「出資金の範囲しか使わない」というのが前提です。ですから、出資金以外のお金を使った場合は、もちろん、その分の金銭的リスクは増えることになります。
例えば、資本金を使っても足らず、銀行や友人知人から、お金を借りて事業を続けた場合は、当然、出資金以上の資金を使って、事業を行っているのですから、出資金以上のリスクを追うことになるでしょう。このような場合には、出資金を超えた金銭的リスクが発生する事になります。
ここまでお話すると、どうでしょうか。起業の恐怖が、少し薄れてきませんか？極端な話をすると、あなたが今回始めての起業で、且つ、自分の貯金で起業するのなら、最初から資本金を「１回の起業に必要な入場料」と割りきっておくのもいいかもしれません。そして、リスクを限定してスタートするのです。もし資本金が無くなってしまったら、それ以上に資金を追加することも、お金を借りることもせず、もう一度、再スタートの機会を待つのです。
最初から「どんなことがあっても、資本金の範囲しか、金銭的リスクを負わない」と決めておくといいでしょう。ちなみに、私達エンジェル投資家が、新規事業へ投資するときも、同じように考えて出資をしています。
起業のチャンスは、何度でもあります。起業して、大きな失敗をしてしまったら、起業家のあなた自身の心が折れてしまい、再起できなくなることは避けなければなりません。お金はいくらでも稼げますが、心が折れてしまっては、本当に再起不能になってしまいます。そんなあなたを、私は見たくありません。あなたが、良いスタートを切られることをお祈りしています。
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