オリジナルを作りだそうとする起業家が少ないのはどうして?

起業する時に陥りやすい罠のひとつに、これがあります。それは「どこにもない、オリジナルのものを追求し過ぎてしまう」と言うものです。これが何故、罠になってしまうか判りますか?ご説明しましょう。

この説明をする前に、まず「起業する目的」を考えてみる必要があります。起業は、何のためにするのでしょうか。それは、「必要とされているけど、提供されていないものやサービスを提供するため」だと、私は思っています。この「必要」と「提供」の差が、大きければ大きいほど、起業するために良い条件が揃っていると言えるでしょう。

少し極端かもしれませんが、起業は、言い換えれば「あなたが提供する、サービスやものを必要としている人」の為のもの、と言えるかもしれません。その人達は、あなたが起業したことによって生まれたサービスや物がオリジナルかどうかではなく、ただ自分達が、それを必要としているかどうかで、あなたから買うかを決めるのです

さて、話を少し戻します。起業は「誰のため」という質問は「それが必要な人」が主体であることが判りました。では、最初に挙げた「オリジナルで起業」という考え方は、誰が主体になっているのでしょうか。これは、「自分」が主体になっています。「発明家」であれば、自分の名誉のために、「オリジナル」を求めるのも頷(うなず)けます。しかし、あなたは、発明家ではなく、起業家なのです。


起業家は、「人が必要としているもの」を提供するもので、「人」を主体に考えられなければいけません。そうしないと、継続するために必要な「利益」を、確保することができません。ですから、「自分」を主体として、オリジナルに拘るのは、起業家のすることではないと私は思っています

もちろん、結果として「オリジナル」でありながら「人が必要としているものである」と言うものに辿り着いたのであれば、言うことはありません。しかし、それは、結果としていい状態になっただけです。最初から、そのオリジナル性を狙っていくと、目的と方法を取り違えてしまうことになりかねません。

そうならないためにも、「オリジナル」と言う部分に、あまりフォーカスせず、まずは「人が必要としていて、提供が少ない分野」を探してみてください。視点を変えた時、今まで見えなかった景色が見えてくることもあります。あなたが、正しい方法で起業さえ、成功の路を歩まれることを願っています。


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