出資とは何ですか?出資してもらったお金は贈与とか借金?
起業するために、出資して欲しい起業家。でも、出資は、借金とは違うのでしょうか。後で返せと言われて、脅されたりしないのでしょうか。出資とはなんでしょう?出資してもらったお金は、次の5つの内、どれになるのでしょうか。
- 贈与・・・・もらえるお金で、返す必要はありません
- 寄付・・・・もらえるお金で、見返りを渡す必要はありません
- 借金・・・・借りるお金で、利子をつけて返す必要があります
- 助成金・・・・使った後に、その一部を、補填してくれます
- 補助金・・・・使った後に、その一部を、補填してくれる場合があります
すこし、意地悪が過ぎましたね。残念ながら、この5つは全て不正解です。この中に正解はありません。しかし、どれに一番近いかと言われると、「贈与」です。何故かというと、「あなたは出資してもらったお金を、1円も返す義務がない」からです。
例えば、あなたが起業家で、私がエンジェルとして、100万円をあなたに出資したとします。その後、あなたは私が出資したビジネスに失敗して、この100万円を失ってしまっても、あなたは私に、私が出資した100万円を返す義務はありません。
では、私たちエンジェル投資家は、見返りを求めず、寄付や贈与と同じように、起業家に資金を提供しているのでしょうか。いいえ、そうではありません。それでは、いつか資金は無くなってしまいますね。返す義務がないというのは、失敗したときのお話です。では、成功したときはどうでしょうか?
エンジェル投資家が出資したビジネスが、順調に利益を上げたとき、もちろんエンジェル投資家は、自分の出資比率に応じた配当を受け取ります。10%の出資をしていれば利益の10%を受け取り、50%出資していれば利益の50%を受け取るのです。
それが、エンジェル投資家が出資することで得られる利益で、この配当を期待して出資をしています。もちろん、この利益は、ビジネスをスタートさせた起業家の報酬を除いたものですので、もし仮に100%出資してもらっていたとしても、あなたに報酬が入らないという事はありません。(議決権の話などは他の項に譲ります)
さて、色々と書いてきましたが、起業家のあなたが「投資してくれる人が欲しい」と思ったとき、出資してもらうことに、不安を感じる必要がないということが、これで判って頂けたでしょうか。出資者は基本的に、起業家のあなたが失敗したとき、法的にあなたを追い詰めることはできません。
さあ、安心して出資者を集め、投資してもらいましょう。そして、新しい経験に満ちた、起業家ライフを存分に楽しんでください。私も、あなたの新しいスタートを応援しています。