中卒で企業を立ち上げることができるか?

中学生が中学を卒業した後、高校に進まず(進学せず)、また高校に行ったとしても途中で辞めて(中退して)、起業し(企業を立ち上げ)ようとする場合、それは可能なのでしょうか。

未成年ですし、学歴もありません。しかし、明確な起業プランがある場合、ただ単に「もう少し大人になってから」と諦めてしまうのも、もったいないと私は思います。次に、各方面から、中学生が中卒で起業することが、現実的に可能かどうかを、少し見て行きましょう。

法律面(労働基準法より)

労働基準法では、労働者として働かせることができる最低年齢を「満15歳に達した日以後の、最初の3月31日が経過した者(義務教育終了者)」と定めています(労働基準法56条)。

しかしこれは、あくまで「労働者」の場合です。起業しようとするあなたは、中卒であっても、誰かに雇われる「労働者」ではなく、雇用者の側となります。そのため、中卒で起業するあなたには、労働基準法は適用されません。

資金面

未成年者ですから、銀行からの資金調達には、親の連帯保証(あなたが返せなければ、親が返す契約)が必要となります。ですから、基本は、自らの貯金と、親や親戚からの借り入れや出資が、主な資金源となるでしょう。

その他は、私達のように、起業家へ出資を行うエンジェルや個人投資家を探すのも、いいかもしれません。私達は、年齢や学歴(中卒かどうか)に関わらず、あなたの起業プランを見て出資するかどうかを判断しています。

では引き続き、雇用面から学歴、知識面から見てましょう。


雇用面

あなた自身は、起業家ですので、「労働基準法」の制約を受けないことは、先ほど説明しました。しかし、あなたが雇う人には、この「労働基準法」は適用されます。あなたが人を雇おうとするときには、「15歳以上」を雇う必要がありますし、職種によっては(深夜に営業するなど)18歳以上、20歳以上と制限のあるものもあります。

その場合は、15歳から16歳のあなたが、年上の人を雇用することになります。中卒で起業するあなたが、雇った人より年下であっても、あなたと従業員は、「年齢による先輩後輩」ではなく、「仕事として雇用者(雇う側)と労働者(雇われる側)」の関係となります。

学歴

雇われる側ではありませんので、誰もあなたの学歴は気にしません。ですからあなたも、中卒であることをコンプレックスに思う必要はありませんので、忘れてください。ちなみに私も中卒です。(詳しくは、投資家としての歩みに書いています)

知識

知識が必要なところは、知識を持っている人から借りればいいだけです。税理士や弁護士など、専門職の人が居るのですから、あなたが知識を持っている必要はありません。「誰に聞けばいいかを知っているだけで十分」なのです。専門の人は、あなたからお金を貰って、知識を貸しますので、あなたがお客様です。そのため、あなたが中卒かどうかは気にしません。



早足で簡単に見てみましたが、どうですか?すべての面において、中学生の中卒でも十分に起業し、企業を立ち上げることはできると、私は思っています。あなたに起業のプランがあるなら、先延ばしすることなく、スタートさせてみてもいいかもしれません。

私達エンジェルは、知識や資金で、あなたの力になれるかもしれません。私は毎日のように、出資を希望される起業家の方と面談を行っています。いつか、中卒で起業するあなたの起業プランのプレゼンをお聞きすることを楽しみにしています。


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