エンジェルはハゲタカファンドやハイエナファンドと同じですか?

ドラマやメディアで、見聞きしたことがある「ハゲタカファンド」や「ハイエナファンド」とは、一体何なんでしょうか。これは、「エンジェル」の事を指すという人もいますが本当でしょうか。

まず、言葉の説明からしていきましょう。呼び方が色々ありますが「ハゲタカファンド」も「ハイエナファンド」も、両方とも同じ意味で使われる言葉です。そして少し、軽蔑が入ったようにも聞こえる呼び方ですね。

この言葉に付いている動物、「ハゲタカ」と「ハイエナ」は、両方とも、死んだ動物の肉(死肉)を食べる獣です。この「死肉を食べる獣」と同じで「倒産した、または倒産しかけて、タダ同然に安くなった会社の資産を、安く買って売る」という行為を表している言葉です。

次に、「ファンド」と言うのは、直訳すると「資金」です。しかし「ハゲタカファンド」や「ハイエナファンド」として使う場合の「ファンド」の意味は、「ある目的に沿って投資するために、投資家から集めたお金」といったほうが、判りやすいでしょう。

この2つを合わせると「倒産した、または倒産しかけて、タダ同然に安くなった会社の資産を、安く買って売ることで利益を出すために、投資家から集めたお金」というのが、「ハゲタカファンド(またはハイエナファンド)」です。

一方、エンジェル投資家はどうでしょうか。


「エンジェル」とは、「起業家(創業者・ファウンダー)が創業の前、または創業間もない時期に、銀行から調達できない資金を提供し、事業が軌道に乗れば配当によって、ときには株式公開(IPO)によって利益を得る、個人投資家」を指します。

どうですか。「ハゲタカファンド(またはハイエナファンド)」と「エンジェル」は、何か関係がありましたか。全く関係ありませんね。無理やり関連付けるとしたら、両者とも「資産に価値を付けてお金を使う」と言う部分くらいでしょう。

創業時に資金を提供する「エンジェル」と、倒産時の資産をお金に換金してくれる「ハゲタカファンド(またはハイエナファンド)」。ドラマやメディアで、面白おかしく語られ、色々なイメージが付けられてしまっていますが、両方とも必要な資金だと、私は思います。

あなたが、「エンジェル」を求めているけど、「ハゲタカファンド(またはハイエナファンド)」のイメージが怖くて、なかなかエンジェルに声を掛けられなかったのだとしたら、この記事はお役に立てたでしょう。起業家のあなたが、エンジェルとの良い縁に恵まれますように。


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