便利な所に住みたいと願うのに田舎に家を建ててない?

通勤に便利な都市部に住みたいと思っている人が、自分の家を建てる時どこに建てると思いますか。当然、都市部から近く電車の便が良さそうな場所に、土地を買うことでしょう。

またあまり体が丈夫でないために、遠くまで買い物に行きたくない人ならどうでしょうか。きっと、近くにスーパーやデパート、商店街などがある場所を選ぶことでしょう。

このような話をするとあなたは「何を当然のことを言ってのだろう」と思うに違いありません。しかし、なぜか自分で新規事業やビジネスを立ち上げようとする時には、この「当然のこと」が忘れられているようにわたしは感じます。

これはどういうことでしょうか。例えば、ある温泉街には「独身の男性」が多かったとします。このような場合「当然のこと」ながら、現在集まっている「独身の男性」に対してのサービスや商品を売っていくというのが王道のビジネスとなるでしょう。

ところがこれを見た時に、今とは正反対の属性を持った人、この例の場合だと「既婚の女性」にたくさん来てもらい、その女性に対してサービスや商品を売るという考えを持たれる方もおられます。もちろんこれだけで一概に「ダメ」とは言えません。


しかし、このような「流れに逆らうビジネスモデル」は、なかなか一筋縄ではいかず、多くの時間とお金をつぎ込む覚悟が必要です。これを理解するには、一番最初の二人の例に当てはめて考えると判りやすいかもしれません。

例えばそれは、通勤に便利な場所に住みたい人が、都会ではなく遠く離れた田舎に土地と家を買い、自分の家の周りに会社を誘致したり、電車の駅を敷き込もうとしているようなものです。

またそれは、体が丈夫ではない人が、スーパーの近くに住むのではなく、自分が住んだ家の周りにスーパーやデパートなどを誘致しようとしているようなものです。少し例は極端かもしれませんが、やろうとしていることには大差ありません。

さて起業家であるあなたの新規事業やビジネスモデルは、同じような状態に陥っていませんか?最初に思い描いた売り上げや利益が、まだまだ見えていないのだとしたら、「魚のいない池に、魚を集めようとしていないか」を自問してみてはいかがでしょうか。

魚を集めてから釣るより、魚のいる場所に釣り針をおろすほうが、簡単に釣れるのです。誰しも、自分のしてきた選択を否定するのは勇気がいることですが、ここで素直になれるかどうかが成功と失敗を分けるのです。ですから是非、一瞬立ち止まってから素直に自問してみてくださいね。


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