失敗の原因!自己表現のための起業になっていませんか?

起業家は多くの場合、あるきっかけを元に起業を決意します。起業の動機は、人それぞれですが中には「自己実現」の為に、起業される方がおられます。「自己実現の為」と言っても、少し判りづらいので例を挙げてみましょう。

例えば、「自分の可能性を試すため」とか「自分の優秀さを知るため」、また少し違った自己実現として「寂しいから自分の存在価値や、存在意義を確認するため」などの理由で起業するなどが挙げられるでしょう。

「自己実現のための起業」というのは、きっかけとしては悪くないと思いますし、それをコントロールしよとする事の方が、むしろ現実的ではありません。問題はその後です。この「自己実現のために起業したいという動機」は、「きっかけ」までで置いておくのが良いと私は思います。それは何故でしょうか。

なぜなら、起業しその事業を継続していく事は、「自己実現」ではなく、「他者実現」によってのみ可能となるからです。あなたが事業を継続しようとすると、利益を上げていく必要があります。利益を上げるためには、「あなたに」どれだけの価値があるか、ではなく「あなたが【提供するものに】」どれだけの価値があるか、という部分が大切です。


自己実現というのは、どうしても軸が自分に向いています。「私ワタシ」「俺オレ」という状態です。これでは、誰のためのビジネスか判りません。人が必要とする、ものやサービスを提供することが求めてられているのに、あなたが「自己実現」のために必要とする(と勝手に思っている)ものやサービスを提供して、それを喜んで買う人がいるでしょうか。

残念ながら、そのような人の数は、とても少ないでしょう。起業やビジネスは、あなたの欲望を満足させるものではなく、他人の欲望を満足させるものであるべきですし、そうでないと継続できません。常に「自分が何をしたいか」ではなく「自分に何が求められているか」、「自分に何ができるか」ではなく「自分に(人は)何をして欲しいとも思っているか」というように、起業は、他者が実現したいものを実現する「他者実現」の精神が必要です。

こうやって読むと、当たり前の事のように思いますが、いざ自分が実行するとなると、どうしても全てを「自分軸」で見てしまうのが人間です。ですから、絶えず「わたしは起業で他者実現をしようとしているか」というのを自問し、意識するようにしましょう。そうするだけで、あなたの起業の成功率は、飛躍的に高まります。あなたの成功をお祈りしています。


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