怪しい投資を見分けるポイント

ここ最近、「投資家」と名乗った詐欺がとても多くなっていることが、心苦しくてなりません。わたしは「もっと日本人の投資家が増えてほしい」と感じていますが、このままでは「投資家は怪しい人ばかりなので、起業するときに、投資家を募っては危険だ」という認識が定着してしまうのではないかと不安になるほどです。

わたしたちは昔から「危険だから手を出さないほうがいい」と教えられてきました。例えば、「カッターナイフは手を切るからハサミにしなさい」とか、「バイクはこけるからバイクではなく自動車の免許を取りなさい」などです。しかし実際には使い方を誤らなければどちらも便利なもので、カッターナイフやバイクが「悪」なのではなく、その使い方が適切ではないだけです。

これは先ほどの投資についても同様で、「投資家が危険」なのではなく、「危険な投資家がいる」という認識が正しいといえるでしょう。ではどのような投資家が危険なのでしょうか。具体的にはケース・バイ・ケースで、一概に「このような話しは詐欺である」と言えませんが、いくつかのパターンを挙げてみましょう。

【パターン1】本人確認費用

本人確認の必要があるため、あなたの口座から少額のお金(例えば3万円から10万円程度)を、一旦指定口座に振り込んで欲しい。振り込みが確認できたら、1週間以内に振り込んでくれたお金は返金し、1ヶ月以内にあなたの必要資金を出資(または融資)します。

【パターン2】相続費用

まもなく遺産相続で多額の遺産が入る予定があり、それをあなたへの投資に回したいのですが、残念ながらその遺産は租税回避のために現在外国にあります。その遺産を日本に移すために少額の資金が必要なのですが、遺産を相続するまでの間、私にはお金がありません。あなたが立て替えてくれれば、遺産を無事相続し、日本で換金することができ、あなたへの投資も無事行うことができますが、協力してくれませんか。


【パターン3】融資担保費用

あなたへ投資するためのお金を、持っている土地を担保にして銀行から借りようと思っています。しかし持っている土地の価値が目減りしたときのために、いくらかの定期預金をする必要があると言われています。定期預金のお金は持っているのですが、ちょうど自分の会社の資金需要と重なって1ヶ月ほど資金が足りませんので、いくらか融通してもらえませんか。



ここに挙げたものはほんの一例で、どんどん巧妙な手口で新たなパターンが作られていきます。そのため、「ここに気をつけていたら絶対大丈夫」という法則のようなものはありません。しかし「事前にお金が必要」という話しは、少し注意しておいたほうがいいかもしれません。

もし具体的な事案について「これは詐欺などではないだろうか」とか「この投資(または融資)契約で気をつける点はあるかな」という場合は、起業家のためのコンサルティングを行っていますので、いつでもご相談くださいね。

あなたが詐欺を働く投資家のために、起業して最初の一歩でつまづいてしまい、スタートさえできないようにならないことを祈っています。またそのためにこの記事が少しでも役に立てばと願って筆を置きます。


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