売れない理由「真のターゲットを無視する起業家たち」

あなたの行おうとしているビジネスがどんなものであったとしても、それにお金を払ってくれる人がいなければ続けていくことはできません。それが例え世界に一つしかないような商品やサービスであったとしても例外はありません。

どれだけ希少価値が高くても、誰も必要としてないければそれにお金を支払うことはないでしょう。そしてお金を支払ってもらうことができなければ、従業員の給料や事務所の家賃を支払うことができなくなり事業を継続できなくなることは想像に難しくありません。

そのため起業家は、自分が始めようとしている商品やサービスにお金を払う人がいるのかどうかを、自分に正直になって自問するのが賢明でしょう(必要とされているはずだという固定観念は捨てて考えてみてくださいね)。

このように賢明な起業家が自問する際、ひとつ気をつけてほしいことがあります。それは「真のターゲットを見極める」という事です。わたしは毎日のように起業家の方と投資面談コンサルティングを行っていますが、これは見落とされていることも多いと感じるもののひとつです。

さて「真のターゲット」とは誰の事を指すのでしょうか。それは「実際に自分の財布からお金を払ってくれる人」のことです。人が商品やサービスを購入するとき、必ずしもそれを自分のために購入するとは限りません。少し例を挙げてみましょう。


  • 子供が欲しがっているものを親が買う
  • 父の日や母の日に子供がプレゼントとして買う
  • 結婚記念日に夫が妻に買う
  • 夫の誕生日に妻がプレゼントを選んで買う
  • おじいちゃんやおばあちゃんに孫がプレゼントする
  • 孫に祖父や祖母が入学のお祝いを買ってあげる

このようにその商品やサービスを手に入れる人と、実際にお金を払ってくれる人が違うケースも少なくありません。特に教育や介護においては、その傾向は顕著に現れるでしょう。

ところが実際、マーケティングや販売に入っていくとなぜが多くの起業家は「商品やサービスを手に入れる人」だけをターゲットとしてしまう傾向にあり、「実際にお金を払う人」がどのように感じるかという部分は、置き去りにされているケースも少なくないのです。

もちろんプレゼントなどであれば、実際に手に入れる人が欲しいと思うかどうかも重要でしょう。しかし教育や介護などの場合には、どれだけ実際に手に入れる人(子供や親)が望んだとしても、「実際にお金を払う人(真のターゲット)」が納得できなければ最終的には商品やサービスを購入してもらう事ができません。

そのため起業家のあなたとしては、実際にお金を支払ってくれる真のターゲットの心を、どれだけ動かすマーケティングができるかが、その事業の成功と失敗を分けるといっても過言ではありません。

さてあなたのビジネスにおいては、誰が真のターゲットでしょうか。そしてあなたは、その真のターゲットに対して適切なマーケティングができているでしょうか。それを見直すだけで、いままで取りこぼしていた顧客を取り込む事ができるかもしれませんよ。この機会に一度、振り返ってみてはいかがでしょうか。


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