恋人の心をつかめる人は顧客をもつかむ

事業を展開するにあたって「顧客を知る」というのは、とても大切な事です。これはわざわざ起業家であるあなたに、わたしが偉そうに説教をするほどのことでもなく当然のことです。

しかし、この言葉を知っていても、「具体的にあなたはどのようにして顧客を知るように努めていますか?」と質問すると答えに詰まる方も少なくありません。

顧客を知るというのは、言うまでもなく「顧客が本当に求めているものを知る」ということです。ところがこれから事業を開始する起業家だけでなく、現在、既にあるビジネスモデルの中にも、「顧客を知ろうとしていない」と思わざるを得ないようなものも少なくありません。

しかし、いつも言っているように、ただ問題を指摘しているだけではいけません。問題指摘型思考ではなく、問題解決型思考で考えてみましょう。あなたは、具体的にはどのようにすればいいと思いますか?一緒に考えてみてください。

この問題について考えるのに、昔トレーダー時代にお世話になった方が「相場を本当に知りたかったら、相場を、まるで昨日付き合いだした恋人のように見てあげて、毎晩添い寝してあげると、だんだん相場の息づかいまで判るようになるよ」というような事を言われていたことを思い出しました。


これは相場についての考えですが、全く同じ事が顧客についても言えます。これを「顧客を」に言い換えてみるとこうなります。「顧客のニーズを本当に知りたかったら、あなたの顧客をになるであろう人たちを、まるで昨日付き合いだした恋人のように見てあげて、毎晩添い寝してあげると、だんだん顧客が本当に求めているものが判るようになるよ」。

昨日付き合いだした恋人であれば、どうでしょうか。あなたは、「どうすればもっと相手に好かれるだろうか」とか「今、どんな気持ちなんだろう」、また「本当の気持ちは違うのではないのか」と考えを巡らせるはずです(当時を思い出してみてください)。

そうしているうちに、だんだんと相手が求めているものが、手に取るように判るようになっていきます(もちろん程度の差はあるでしょうが、少なくとも当初よりは理解が深まっているでしょう)。

しかし、もしここで恋人を知ろうとはせずに、自分の思い込みだけで、「こうしたら喜ぶはずだ」という態度を続けていくとどうなるでしょう。残念ながら、せっかくできた恋人は離れてしまうでしょう。どうですか、これはビジネスでも同じだと思いませんか?

この機会に、ぜひあなたも自らの「顧客のニーズ」をもう一度見つめ直してみてください。恋人(もちろん夫婦)も顧客も、長い時間一緒にいるからといって放置していると、知らないうちにあなたから離れていってしまいます。そうなる前に、定期的な見直しをオススメします。


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