地域活性化ビジネスについてのご質問と回答

【ご質問】
私は地域活性を考えています。そして、サービス事業とネットワークビジネスを掛け合わせようと考えているのですが、どう思われますか?

twitterのメッセージから質問を頂き、このブログでの回答に了解を得たため、ここで回答してみたいと思います。ちなみに、これはあくまでわたし個人の意見ですので参考程度にとどめてください。

まずご質問を、目的と手法に切り分けてみます。ここでは冒頭にある「地域活性化」というのが目的のようですので、この目的についてまずは見てみましょう。実はわたしは、「衰退に向かうものに抗(あらが)う」という考えには、若干否定的です。なぜなら、それは「衰退していくものには、衰退していくそれなりの理由」があると思うからです。その理由を取り除かない限り付け焼き刃的な手法で、その衰退が止まることはないと思うのです。

それは、ちょうど人間の体が老化していくのに似ています。衰退していく地域を(無理に)活性化させようとする試みは、わたしには人間が体の老化に抗って、整形手術を繰り返すことと同じように感じてしまうのです。これは少しシビアすぎるかもしれませんが、地域も人間と同じように時代と共に、繁栄の時期があり、衰退の時期もあるのだと、わたしは思っています。

これには賛否両論があるでしょう。しかしここでは、「起業プラン」という視点だけに絞って見てみましょう。そうするとわたしは、地域にこだわって「地域活性化を目的として起業する」より、逆に「活性化している地域で起業」するほうが合理的であり、成功の確率が高い(失敗する確率が低い)ように思えてなりません。ここまでが「目的」についてのわたしの意見です。


さて次に、手法である「サービス事業とネットワークビジネスを掛け合わせ」についてを見ていきましょう。まずこれだけでは、そのビジネスモデルの詳細が判りませんので、残念ながら意見を出せる状態ではありません。これは、「ジャガイモと玉ねぎを使った料理はどうですか」と聞かれているようなもので、それが味噌汁なのか、カレーなのか、肉じゃがなのかが判らず、またそれを誰に提供するのかも判りませんので、意見のいいようがありません。

ビジネスは、「何と何を掛け合わせるか」というよりも、「誰に対して、何を提供して、どこで課金するか」というものが決まっていないと、それがビジネスとして成り立つのかどうか、そしてきっちりと利益がでて儲かるのかどうかを検討することさえできません。それが具体的に決まったとき、起業家としては「それに人生の時間をかける価値があるのか」を考え、投資家としては「それにお金を出資する価値があるのか」を、考えはじめることができるのではないでしょうか。

そのため、今回のご質問に対してのお答えを要約すると「衰退してく地域だからこそメリットがある事業であり、それに対してのターゲットや課金方法などの詳細が決まっているのであれば、その事業に時間やお金をかけるかどうかの検討に入ってもいいのではないのか」と思いました。とはいえ、思っただけで行動に移せない人も多いなか、このように自ら思った質問を、勇気を出してぶつけて見るという行動に移されたのは素晴らしいことだと思いますので、ぜひ事業を形にされ成功されることをお祈りしています。

さて、はじめてtwitterで質問を頂いたので記事にしてみましたが、これはあくまでわたしの独断と偏見ですので、参考程度にしてくださいね。


投資家ブログ一覧を見てみる

エンジェルコラムを見に行く

あなたが知りたい情報をサイト内から素早く探す