匿名組合出資で資金調達するデメリット

匿名組合出資、あまり聞きなれない言葉かもしれません。名前は公にしたくないけども、出資したいという人たちを集めたのが、匿名組合です。難しい名前が付いていますが、簡単にいうと「投資クラブ」です。

起業するにあたって、この匿名組合出資でお金を集められないだろうかと、考える方がいらっしゃいます。そんなこと、本当に可能なのでしょうか?そもそも、そんな怪しい組合、大丈夫でしょうか。

実は、匿名組合出資は、匿名で多くの人からお金を集めるものですので、大きなくくりで言えば、ファンドや投資信託も同じジャンルです。そのため、匿名組合出資だから、怪しいと決めつけるのは、少々乱暴だと思います。

しかし、日本では金融商品取引法という法律があり、この匿名組合出資について、募集の仕方から何から、色々と規制がかかっています。そのため、わざわざ起業前の段階で、この方法を使って投資を募るということに、あまりメリットがないように思います。(それでも、どうしてもやってみたいと仰る方は、起業コンサルティングででも、お教えします)


あえて、匿名組合出資による資金調達を考える理由としては、どうしても悪い理由しか思いつきません。例えば、法律違反や暴力団に関連する会社へ投資しよう、あるいはさせようとする場合、出資先の会社を匿名にして隠すために使うというような場合です。

あとは、匿名組合は隠し財産を国外に逃がしたり、一時的に隠したりするなど、相続税対策のために利用したりもできてしまいますので、扱いが非常に難しいですね。

起業して目的を果たすつもりが、なんだかややこしい話しに巻き込まれたとならないためにも、あまり匿名組合出資を念頭においての資金調達は、正直あまりお勧めできません。しかし、これはあくまで私の意見です。最後に決断するのは、あなた自身なのは言うまでもありません。


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